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NEWS & 主張

訴訟のサポート基金設立〜大阪府連など 人種差別の被害者救済へ

「解放新聞」(2017.05.15-2810)

 【大阪支局】 人種差別を受けた被害者が裁判を起こすさいの費用や救済活動の費用などを支援する「人種差別撤廃サポート基金」の設立総会が4月24日、大阪市・大阪赤十字会館でひらかれた。府連などのよびかけで設立されたもので、寄付金収入をもとに訴訟費用の無利子での貸し付けや相談費用の交付などをおこなう。差別の被害者支援を目的とした基金は全国初。

 昨年、「ヘイトスピーチ解消法」が施行され、大阪市では「ヘイトスピーチ対処条例」が7月に全面施行された。理念法である「解消法」にたいして、大阪市の条例ではヘイトスピーチをおこなった者や団体の名前を公表する措置も盛りこまれたが、当初案にふくまれていた被害者への訴訟支援は削除された。

 このため、訴訟に踏み切るさいの被害者支援につなげようと、府連、NPO法人「多民族共生人権教育センター」、NPO法人「ぱだ」などの団体が設立準備をすすめてきた。

 裁判にかかる費用として上限50万円を無利子で貸し付け、返済免除規定も設ける。支援は原則として、大阪府に在住、通勤・通学する人を対象とし、差別は狭義の人種差別にとどまらず、国連人種差別撤廃委員会がこれまで勧告してきた部落差別や、沖縄、アイヌにたいする差別をふくむ。

 原資は500万円を目標に、個人1口1000円、団体1口1万円の寄付を募り、事務局はNPO法人多民族共生人権教育センター(☎06・6715・6600)が担う。
 設立総会では、今年度の活動計画として、基金活用、寄付の広報を積極的におこなう、賛同人・賛同団体を募る、などを決めた。

 閉会あいさつで赤井隆史・理事(府連委員長)は、「昨年、差別解消に向けた3つの法律が施行されたが、どれもが理念法であり、まだまだ差別を受けた人が泣き寝入りしたまま声をあげられない現実がある。裁判を起こすのは費用もかかり勇気がいる。そこを支援しようと基金を設立した。まずは民間からスタートさせたが、公的に被害者救済がうたわれる法の制定も求めていきたい」と強調した。

 「人種差別撤廃サポート基金」のホームページ : https://erdsf2017.wixsite.com/home

 

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