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隣保館廃止の暴挙に、高裁が控訴棄却の不当判決
埼玉・同和行政廃止無効裁判で

「解放新聞」(2017.07.03-2817)

 部落問題解決の拠点である隣保館などについて、通知を送りつけただけで話し合いに応じず廃止条例を制定する暴挙を2012年、埼玉県北部の2市1町がおこなった。この深谷市、本庄市、上里町を相手取った「同和行政廃止無効裁判」で6月19日、東京高裁(小野洋一・裁判長)が控訴棄却の不当判決を出した。

 「当事者を抜きに当事者のことを決めるな」。この人権問題の大原則を破り一方的に廃止したことで、同地の部落問題解決への行政は実質的に全廃され、同地の部落住民は大きな被害を受けている。しかし、高裁はそれをみず、隣保館などは利用者を特定の人などに限定した施設でないから、控訴人ら(同部落住民ら)に「同和問題の解決等の拠点として利用する権利」があるわけでなく、使用する利益は法的に保障されたものでない、などとした。

 部落差別の現実、行政の責務から隣保館などは本質的に部落住民の基本的人権を守る目的の施設であり、部落問題解決への役割を担っている事実。さいたま地裁の不当判決(昨年9月28日、志田原信三・裁判長、2784号既報)が、この事実をみなかった誤りを、ふたたび重ねた不当判決だ。

 行政が廃止直前の交渉でも従前と同様の同和行政を続ける意思を示していた事実への信頼についても、「例えば」として、「取引行為」に関する判例を引用。当該施策にあう活動をするように行政が積極的に働きかけたうえで、その施策が長く続くことを信頼して控訴人らが資金の投入などの負担をした場合ではない、として法的に保護される信頼にはいたっていない、とした。

 衆議院第1議員会館での報告集会には50人が結集。弁護団の3弁護士と本庄、深谷の両市協の議長らが発言し最高裁で闘う決意を確認。小野寺一規・県連書記長の音頭で団結を固めた。

 

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