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虚偽と居直りを暴く〜被告の準備書面に反論
復刻版裁判第5回口頭弁論

「解放新聞」(2017.07.10-2818)

 「全国部落調査」復刻版出版事件裁判の第5回口頭弁論が6月26日午後、東京地裁でひらかれ、130人が集まった。3つめの準備書面を口頭で説明して提出し、前回(2804号既報)の口頭弁論で被告Mらが提出した書面にていねいに反論。Mらの主張の虚偽と居直りを暴き、Mらの行為が部落差別の助長・誘発行為である事実を指摘した。

 復刻版表紙の「部落地名総鑑の原典」の宣伝文句や、ツイッターでの「バンバン売って金儲け」の本心の吐露など、客観的な事実をもとに、復刻版の出版やインターネットへの地名などのばらまきが「部落地名総鑑」事件と同等かそれ以上に深刻な被害をもたらすと自覚していた、部落差別を助長・誘発する目的があった、と証明。Mらの「学問研究目的」などの弁明は「完全に失当」と指摘した。

 次回公判は9月25日午後2時から。

 今回の「準備書面3」は48㌻におよぶもの。提出にあたり、山本志都、河村健夫の両弁護士が口頭で簡潔に裁判官に説明した。

 Mらの前回の準備書面にたいし▽部落差別がないとはいっていないというMらの主張は、部落差別が存在しないという前提に貫かれたMら自身の準備書面と矛盾し事実ではない▽部落の名前・場所の非公開が部落差別を助長するのではなく公開こそ助長する、など、一つずつ反論。まるで他人事のように「情報は否応なく拡散してゆくもの」などと主張する悪質さや、「特定の部落について、周囲の人間が「ガラが悪い」と言っていても、見た目からして確かにそうなので否定できない」というM自身の差別感情の吐露も指摘した。

 被差別部落出身者は「法的にも歴史的にも社会的にも存在しない」というMらの主張にも、本訴訟とは無関係と指摘すると同時に、その前提にある出身者がいなければ部落差別はないという事実誤認を指摘した。

 報告集会は同日、日比谷図書文化館でひらき、90人が参加。高橋中執が司会を務め、西島書記長が「第2、第3のMをつくらないため圧倒的に勝利を」と表明。指宿昭一、山本、中井雅人、河村の各弁護士が裁判の流れと準備書面3の内容を中心に報告し、会場からも兵庫、神奈川、埼玉から質問が出され、質疑応答した。

 なお、「全国部落調査」復刻版の出版差し止めの仮処分(昨年3月28日、横浜地裁)にMらが異議を申し立てた裁判では、東京高裁が6月16日、仮処分申立てのうち、同盟の「業務を円滑に行う権利の侵害」だけを認めなかった横浜地裁決定(3月16日)を追認し、双方の抗告を棄却した。

 

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